令和7年警察・商工労働委員会(三好委員)職業訓練の在り方について

  • ◯質疑(三好委員) 先ほど水口委員からありましたけれども、私も、職業訓練の在り方について、何点かお聞きします。
     答申も、先ほど話があったとおり、的を射たものだと思っているのですが、一方で、これを全部うのみにしていいのかという思いもしています。入学者が少ない、少子化だ、また、大学の進学率が高いということですが、私の実感で言うと、周りの方はほとんど、この学校のことを知りません。企業の皆さん方の訓練等にも取り組まれているとお聞きしていますけれども、この制度もまだ周知されていないし、使いにくかったりしています。こういったものをしっかり発信したり、地域イベントをしたり、企業と連携したりすることも私は大切だと思っていますが、そういったことにあまり触れられていなくて、その中で廃校や教育内容の変更などということが出てくると、こればかりを大義名分に、縮小の方向に行ってしまうのではないかと大変心配しています。また、県として、ものづくり県の中で何をやっていくかをしっかり考えていただきたいと思うわけです。
     まず、この答申を受けて、今どういうふうに思われているのか、お聞きします。
  • 27:◯答弁(職業能力開発課長) 公共職業訓練の役割としては、求職者の方への訓練提供による就職の支援、事業主の方が実施される在職者へのスキルアップの支援、産業振興に必要な人材の供給、これら3つが大きな役割と考えています。これは、今後も変わっていかないと思っております。求職者への訓練を提供するというところで、今までターゲットとしてきた高卒生が減少していること、それから、この傾向が反転することは今後も難しいことがありますので、ターゲットを変えていくことが必要であると答申の中で言われていると考えております。
     また、産業界に貢献していくことについては、今まで基礎的な訓練を中心に実施してきましたけれども、今後は在職者の方もということで、在職者の方にも未経験の方もいらっしゃれば、既に現場を担っておられる方もいらっしゃいますので、そういった方のスキルアップの支援も非常に重要だと考えております。いろいろなレベルの訓練を実施していかないと、今後の産業支援に結びついていかないと思っておりますので、多様な対象者に対して、いろいろな訓練をこれからつくっていきたいと考えております。今回の答申は、そういったことを指摘されているのだと受け止めておりますので、答申を踏まえて、地元の産業界と意見交換しながら、事業計画を作成していきたいと考えております。
  • 28:◯要望・質疑(三好委員) この時期にこういう答申をお願いすると、こういう結果になるのだろうと思いますから、その中でも、県として何をやっていくのか、どういう哲学を持つのかを、しっかりと考えて計画を立てていただくようお願いします。
     例えば、三次高等技術専門校について、廃校してリソースを集約してはどうかという一方で、なくなってはいけないので民間事業者にお願いしたらどうかと書いてあります。これは、なくせと言っているのか、続けろと言っているのか、よく分かりません。そもそも公的な部分で難しいのに、民間事業者にお願いしても、恐らく存続できないだろうと思っています。県として、公共職業訓練を、雇用のセーフティーネットとして県北に持って、守ることが大切だと私は思っていますが、この辺にどんな構想をお持ちか、お聞きします。
  • 29:◯答弁(職業能力開発課長) まずは地元の市や商工会議所との意見交換をしながら、地元のニーズに合わせた職業能力開発や人材育成の拠点を、市とも連携しながら考えていきたいと思っているところです。
  • 30:◯要望・質疑(三好委員) まさに県内企業の皆さんにしっかり対応してつくっていくのが県の仕事だと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。国においても、新しい産業人材をつくっていかないといけないということで、教育の改革に大きい予算もついて、これから始まるようですけれども、大学や高専、専門学校もそうかもしれませんけれども、いろいろ変わっていく中で、県がはやりばかり追いかけると、5年10年たったときに何のことか分からなくなると思うので、しっかり方向性を持ってやっていただきたいと思います。
     その中で、主な訓練対象は離転職者及び企業等の在職者とすると書かれていて、離職者と在職者は理解できるのですが、転職者に対して、本当に県がお金を投じて教育をしていかないといけないのかと、私は率直に思います。これまでの委員会でも申し上げてきたのですが、リスキリングもそうですけれども、無秩序にやってしまうと、ほかの業界に行ってしまうのです。特に、この10月から雇用保険が変わって、働いて給付を受けながら職業訓練を受けることができるようになり、経営者の方は、ITスキルを身につけられたら、ほかのところに行ってしまうのではないかと心配されています。確かに、そういう方が多いと思うのです。サービス業やIT関係からものづくりや介護業界に入ってきてくれる転職ならいいのですけれども、逆にサービス業、IT関係にどんどん行ってしまうようなことは、民間にお任せすればいいと思っているので、ものづくり県の広島県として、現場でしっかり頑張る方々を応援すべきだし、同じ業界、同じ企業に残ってスキルを上げて生産性を上げていく方々をもっと大切にして、光を当てるべきだと思っています。その辺りをどうお考えか、お聞かせください。
  • 31:◯答弁(職業能力開発課長) 今回、県として転職を促進するよう答申いただいているとは思っておらず、ものづくりの業種について、高等技術専門校は各地域で引き続き実施すべきと答申いただいているところです。生産性の向上も、今後非常に重要ですので、それに貢献できるような在職者のスキルアップを、訓練としてしっかり構築していくようにと、答申いただいているものと受け止めております。
  • 32:◯要望・質疑(三好委員) ただ、中身を詳しく見てみると、転職の必要性もしっかり書いてあるようなのです。当然、利用者からしてみると、そういう思いも大切でしょうけれども、そこにあまり特化せずに、県としては現状を守っていくということと、現場で働く方々をとにかく守って、人手不足に対応し、生産現場での生産性向上を目指していっていただきたいと思います。そう考えたときに、例えば、企業からしてみると、雇った方を訓練に出してしまうと、仕事もしてもらえないしお金もかかるしで、なかなかそういう思いになれない部分があるのだろうと思います。訓練給付の助成金もあるので、企業がこれを使えばいいと思うのですが、これを使うためには、いつまでにどんな訓練をして、どんな成果を出さないといけないかが結構難しくて、皆さんが使えていなかったりするのです。こういった部分で学校などとしっかり連携を取って、助成金を企業が使いやすくするとか、寄附講座を業界や団体の方々と一緒にやってみるとか、出前で訓練していくとか、在職者の方々のスキルアップに向けていろいろ工夫できると思っているのですが、そういうところにあまり触れられていません。転職という言葉が資料に出ていますから、あまりそちらに振れないようにしていただきたいと思います。
     先般、福山高等技術専門校に行かせていただいて、尼本校長の下でいろいろ見させていただいたのですが、本当に皆さんが頑張られていて、第一種電気工事士は、令和6年度の合格率が、全国平均35%ぐらいのところ、80%だったそうです。試験対策だけではなく、現場に出たときに子供たちが困らないように、ハウスを先生方が手作りして、工夫して現場感を出されています。機械はそこそこ新しいのも買ってくれるようになったと喜ばれていましたけれども、古い機械を皆さんでメンテナンスして使われていたり、車の整備については車がないから、いろいろなところにお願いして車をもらってきていたり、いまだエアコンがついてない部屋があったりするという課題も聞かせていただきました。
     新しい教育や統廃合もいいけれども、やっぱりしっかり周知していくことと、教育内容の充実に、まず予算確保を含めて頑張っていただきたいと思います。それで駄目なら、こういうことがあっていいと思いますけれども、きちんとした支援や周知の取組を、もっともっとしていただきたいと思うわけですけれども、もう一度、意見をお聞かせください。
  • 33:◯答弁(職業能力開発課長) 在職者の方に訓練に参加していただく給付制度については、実は先行して、委員がおっしゃった福山校で実施しております。そういったところをさらに周知して、企業から学校に従業員を派遣していただける、安心して訓練を受けていただける体制を、今後も整備していきたいと考えております。
     今後については、今回は、統廃合についても答申いただいていますけれども、やはり地元としっかり話をしながら進めていきたいと思っておりますし、計画を策定するに当たっては、変えていくところは、その予算も必要になると思います。単なる統廃合で縮小するのではなく、いかに充実した中身の訓練ができるかが、これから私たちが考えていくところだと思っていますので、引き続き報告しながら進めていきたいと思っています。
  • 34:◯要望(三好委員) 確かに定員に対して入学者が少ないのかもしれませんけれども、出口の部分は高卒者よりも高い倍率で、もう20倍ぐらいだとお聞きしています。これは県のやっていることが合っているということだし、産業界はそれを欲しがっているわけですので、もっともっと入ってきてくれる人たちを増やしていくことが必要です。周知もまだまだだと私は思います。先ほど企業の新しい取組も紹介いただき、福山でされていますけれども、私がいろいろな企業に行って、そのことを話しても、ほとんど知られていません。こういう状況の中で答申が出たので、その方向ではなくて、むしろ今まで足りなかったことは何なのかをまず検証し、それとこの答申を合わせて今後の計画をつくっていくということで、ぜひ思いを持ってやっていただきたいと思っています。期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

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