令和6年警察・商工労働委員会(三好委員)雇用政策について

  • ◯要望・質疑(三好委員) 雇用政策について、何点かお聞かせいただきたいと思います。障害者雇用の表彰の件が資料に載っておりましたので、確認というか、お願いです。
     障害者を雇うと調整金ということで報奨金がもらえる、法定雇用率に達しないと納付金ということで徴収金が発生します。
     これは毎年申請するのですけれども、その際に、障害者手帳をつけて出さないといけない。障害者手帳は一度等級をもらうと、ずっとそのまま、一生同じ等級が続くという運用だったのですが、ここのところ、通達も出たり、医学も発展して、例えばペースメーカーを入れた方は、大体1級だったのですが、今は3級や4級になったりするということで、再認定するように国の方針も出ているわけです。けれども、なかなかそれが各市町で実施されていなかったケース等々があり、それで申請をすると、数年たってから否認され、今まで報奨金をもらっていたのが、逆に納付金を払わなければいけないという不測の事態が生じているということも何点かお聞きしています。
     県でも、数年前、雇用率の達成に障害者手帳の交付を求めていなかったという、痛い思いがあるわけですが、現場はなかなか大変だと思うのです。こういったことは、直接雇用のことではないかもしれない、商工労働局の所管ではないかもしれないけれども、こういう表彰等を行っていて、しっかり制度をつくっていくのであれば、その一番大切な部分に万が一があってはいけませんし、もう実際そういうことが起きているわけなので、各市町にしっかり再認定を受ける、きちんと障害者手帳の等級を確定して、間違いないのか審査をしてもらうことに取り組んでいくべきだと思いますが、何かお考えがあればお聞かせください。
  • 37:◯答弁(雇用労働政策課長) 委員御指摘のとおり、特に身体障害者手帳については、原則として更新はないとされておりましたが、障害者のその状態が軽減されるなどの変化が予想される場合に、手帳の交付から一定期間を置いた後に再認定が実施される場合があることとされています。
     障害の等級については、その障害の状態が正確に手帳に反映されることは、本人の医療・福祉にとっても重要ですし、我々商工労働局としては、企業における障害者雇用推進に努めているところですが、雇用事業所においても、障害者の実際の障害の状態に基づいた適切な雇用管理は大変重要なものと認識しています。
     御指摘のとおり、障害者の等級については、県では健康福祉局が所管していますけれども、健康福祉局とも連携しながら、さらに手帳の直接交付等を担当している市等とも決められた手続やルールに基づいて、審査、再認定が適切に行われていくように、周知に努めていきたいと思います。
  • 38:◯要望・質疑(三好委員) しっかりお願いします。ここにも書いてありますけれども、民間の雇用率は、今2.5%で2年後には2.7%まで上がるということで、また大変なわけですから、そういうことがある中でこういう方針を整えているということ、手帳の交付は健康福祉局関係だけれども、ちゃんと雇用率の達成を見ていくのはここが担当ですから、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
     続けて、最低賃金についてお聞かせください。
     昨年も40円上がって、歴史的な最低賃金上げがありましたけれども、今年は既に10月1日から50円上がって、1,000円を超えて1,020円になると、大変インパクトのある最低賃金上げが広島県でも決まっているのですが、中小規模の会社にとっては、本当に大変だと思うのです。2024年問題もまだ継続しており、この10月からは雇用保険や社会保険の適用拡大があり、週20時間を超えると適用になる。20時間というと週に4時間ぐらいのパートタイムの方々が全員対象になってくる。この方々の社会保険料の負担も企業にかかってくる。
     去年は40円、今年50円の最低賃金上げなのですが、年間2,040時間ぐらいの法定労働時間なので、年間1人約20万円、10人雇うと200万円、20人雇うと400万円、30人雇うと600万円ぐらいになります。これまでと同じものをつくって、同じように売っても、その経費がどんとかかってくる。これに加えてまた社会保険料もかかってくる。
     本当に小さい企業の社長は、自分たちの給料を減らしながら頑張っているという実態もあるわけです。この辺について、昨年は9月補正で何とか対応しようということで業務改善助成金の上乗せ支援を、商工労働局に考えていただいて、かなり多くの方が使われて、評判がよかったと聞いているのですが、残念ながら、今年は全然そういう状況が見えません。去年よりも厳しい中で、また厳しい状況が重なるので、今後もし補正をするのであれば、それに向けて、少なくとも来年度に向けて、そういったことに取り組んでいただきたいと思うのですが、現状のお考えをお聞かせください。
  • 39:◯答弁(雇用労働政策課長) 最低賃金の引上げは、労働者の生活の安定や労働力の向上などにもつながる一方で、委員御指摘のとおり、中小企業には、人材確保であるとか、最低賃金の引上げ等に対応していく必要があるなど、厳しい状況にあることは認識しています。
     県としては、中小企業等が持続的に賃上げをしていくための環境整備が重要と考えており、具体的には中小企業の賃上げに対して、適切な価格転嫁、サプライチェーン全体での取引の適正化を目指すパートナーシップ構築宣言や、賃上げの原資の確保につながる生産性向上を図るためのデジタル技術等の推進、人的資本経営など人への投資の促進などについて取り組んでいるところです。
     こうした支援策を引き続き着実に進めなければいけないと考えていますが、併せて国や関係機関とも連携しながら、企業に対する国の支援メニュー、賃上げに関しても様々あるので、こうした面もしっかり企業に情報提供していきたいと思いますし、また、必要な対策について、どういったことができるのか考えていきたいと思っています。
  • 40:◯要望・質疑(三好委員) できるだけ具体的なものをぜひとも考えていただきたいと思っています。先ほど言いました昨年の業務改善の助成金のときに申し上げたのですが、あれは設備投資をすると、国が75%程度のお金を返してくれるという制度でした。県はそれに1割上乗せするということで、これはこれで喜ばれていたのですが、あのとき申し上げたのは、もともと助成金をもらおうと思っている方が、75%が85%になったということですから、それはそれで喜んだのでしょうが、本当にどういう意味があったのか、どれだけのインパクトがあったのかについては、まだまだ考える余地があると思っています。
     それよりも、助成金を使っていなかった人、知らない人もたくさんいる。こういったところにしっかりと情報が届いたかどうか。そこを増やすと、申請や相談をするところにもまた費用がかかってくるのですが、そういったところも支援していき、限られたお金をできるだけ有効に使って、できるだけ広い方々が恩恵にあずかれる、国からお金も取ってこられるといったお手伝いをするのが、よりよい方法ではないかと思っています。
     今後、考えていただけるというのであれば、できるだけ県内の企業が喜ぶような、そして生産性が上がるような努力をしていただきたいと思います。
     最後に、外国人材の確保についてお伺いします。今、外国人材が大分増えています。コロナが終わって、まず技能実習生と言われる方々、そして特定技能と言われる方々が広島県にどれぐらいいるのか、どんな構成になっているのか、教えてください。
  • 41:◯答弁(雇用労働政策課長) 現在の県内の外国人労働者については、広島労働局で毎年公表されています。最新の情報は、令和5年の状況になりますが、外国人労働者数全体で、全てのビザで4万4,093人、技能実習生が1万7,204人、特定技能が4,634人という状況です。
  • 42:◯質疑(三好委員) 特定技能1号と2号については、分かりますか。
  • 43:◯答弁(雇用労働政策課長) 特定技能については、現在こちらで把握しているのが令和5年12月末日で特定技能2号が3名です。特定技能4,634人のうち、現在2号はまだ3名というのが、我々が把握している限りの現状です。
  • 44:◯質疑(三好委員) 全体では4万4,000人ぐらいということです。広島県の労働力人口が136万人ぐらいなので、3%、4%ぐらい、そこまでいかないぐらいだと思うのですが、恐らくこれから随分上がってくると思います。
     外国人材については、ちょうど今年来年ぐらいが大きい節目だと思っており、一つは実習制度が2027年からは育成就労に、要は1年たったらどこに行ってもいいというものに変わります。地元の企業は大変不安を感じています。特定技能に移る、つまり技能実習から1号に移る、もしくは1号から2号に移るのに5年間要るわけですけれども、その制度が始まったのが2018年で丸5年たったのが今年ということです。この1、2年で優秀な外国人材をどう確保するかということは、県としてもちゃんと方針を持ってやらないといけない大切な仕事だと思っています。
     そんな中で、先ほどありましたように、特定技能2号に至っては今3名ということです。国はこれを増やせ増やせと旗を振っていますし、県でも去年何かモデル事業をしたと思うのですが、それがどのような事業だったのか、どのような効果があったのか、反省点などがあれば聞かせてください。
  • 45:◯答弁(雇用労働政策課長) 令和5年度に特定技能の2号の輩出モデル企業の事例をつくりたいということで、モデル企業の事業を実施しました。その結果、造船・舶用で特定技能2号の輩出を実現することができました。
     こうしたモデル企業事例の中で得られたこととして、外国人労働者の育成と定着には、その企業の中でも労働者を日本人と同等の処遇向上を図っていくこと、人材育成をしっかりやりキャリアアップを明文化していくこと、また社内でコミュニケーションを円滑にして、日本語や技術指導も含めた社内での周囲のサポート体制などが重要だと分かりました。
     こうしたことについては、今年度、県のセミナー等を通じて、事例の横展開に努めてまいります。
  • 46:◯要望・質疑(三好委員) いろいろ頑張られたと思うのですが、国も増やす増やすと言って、試験の内容も全然変わらないし、どんな動きなのかと思うところもあるのですけれども、試験の問題を私も見たのですが、本当に難しい。結局、実習の実務をある程度やって移行させたらいいという事業者の方々もいらっしゃると思います。それこそ人的資本経営も外国人材もそうですけれども、しっかりと勉強してもらって、知識を身につけて、試験コースで取っていくとか、この辺のことをきちんと考える企業が増えないと、特定技能に移っていくことができないと思うので、しっかりとそういう方向に誘導していただきたいと思います。
     そして、先ほど言いましたように、これから3年経つと、技能実習制度から育成就労に変わってくる。最低賃金等が高いところにどんどん人材が流れていくと言われています。東京は今1,161円か1,164円かだったと思うのですが、100円違うわけです。だから、年間で言うと20万円ぐらい違う。そうすると、賃金が高いところに行くということもあり得ると思うのです。
     ただ、逆に言うと、20万円ですから、それを埋めるだけ広島県で働き続けたいと、広島がいいという人たちをきちんと囲うことができればよいと思っています。
     そういった中で、先ほど特定技能のモデル事業の紹介もありましたが、特定技能という形で技能者が家族や子供たちを連れて、広島でずっと住んでいくという人たちを増やしていくのか、もしくは、育成就労に変わって、入ってくる人をほかの県に流出しないように、確保していくのか。この辺についても、そのときの運ではなく、ある程度しっかりとした方向性を持って取り組んでいくことが大切だと思っています。
     実際に幾つかの県では、厚生労働省のモデル事業として採択されて、地域と一緒になって、子供たちの語学の勉強などいろいろなモデル事業をやり、特定技能を増やしていくことにかじを切っているところもあります。そんな中で広島県はどう考えるのか、これがなかなか見えてこないのですけれども、何か戦略があれば教えてください。
  • 47:◯答弁(雇用労働政策課長) 委員御指摘のとおり、新たな育成就労制度は人材確保と人材育成を目的として、原則3年の就労を通じて、技能や知識を就労の中で段階的に向上させ、特定技能へのキャリアアップの道筋を明確化するという制度内容となっています。企業にとっては、人材確保が期待できる一方で、人材育成や定着への取組は、この新制度の中では一層重要になってくるものと考えています。
     県としては、まだ新たな制度の詳細な運用がこれから検討されるというところもありますので、国の動向をしっかり注視しながら、新制度の具体的な情報、企業もいろいろ不安なところもあると思いますので、適切な情報を県内企業に提供して、新制度への理解促進を図っていく必要があると考えています。
     またさらに、管理団体や関係機関と連携し、新制度に対応するための課題等をしっかり把握しながら、必要な対策として何をやっていかなければいけないか、どう取り組んでいくのか検討してまいりたいと考えています。
  • 48:◯要望・質疑(三好委員) これから先の大きい節目ですから、この1、2年でできる限り考えていただきたいと思います。特定技能なのか、技能実習なのか、その二者択一は難しいと思うのですけれども、実際にやろうと思うと、取り組み方は違うと思うのです。
     特定技能は、今3人ということだったのですが、これを5人、10人、20人と増やしていこうと思うのであれば、配偶者の働く場所であったり、子供たちは日本語ができないわけですから、学校の対応であったり、そういったことを一つ一つモデルをつくっていき、広島はこういうところが温かいという発信をして、広島で働き続けたいという方々を確保していくことで差がつくと思うし、さらには、各業界や県も商業開発等々行っていますから、連携して、先ほど言いましたように、試験コースで合格を取れるようなものをつくり上げていくといったこともしっかりやっていただきたい。
     逆に実習生、就労支援のほうでいくのであれば、これまであまり聞いたことがないですが、例えば広島に多いベトナムやフィリピンの送り出し機関に向けて、広島県の魅力をしっかり発信したり、行って広島県のよさを発信したり、民業圧迫になるかもしれませんが、県内の産業界と直接マッチングをしたり、少しでも、広島を好きになってもらえるようなものをつくって、広島に行きたくなるようなアプローチは、恐らくこれまでしてきていないと思います。
     そんなに大きいお金をかけずにできることだと思いますし、効果のあることだと思いますので、それぞれに戦略をしっかり立てて、取り組んでいただきたいと思います。

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