◯三好良治君 皆さん、おはようございます。自民議連福山市選出の三好良治でございます。議事堂が竣工して以来初の議事堂以外での本会議の開催でありますが、早いもので私自身、十回目の節目の質問となります。こうした機会をお与えいただき、中本議長をはじめ、先輩、同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げます。
まずは、新型コロナウイルス感染症と日夜闘っておられる医療従事者の皆様に、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。国内では既に三百人を超える死亡者が確認されており、本県でも二名の方がお亡くなりになられており、心より御冥福をお祈り申し上げます。
本日は、感染症拡大の収束に向けた取組、収束後の雇用事業継続などについて、現場や周りからの悲痛で不安な声を率直にお伝えしていきたいと思います。それでは早速質疑に入らせていただきます。
質疑の第一は、補正予算に対する知事の決意についてお伺いいたします。
このたび、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するとともに、様々な課題に迅速かつ適切に対処するための緊急対策として、総額四百二十四億円の予算が編成されています。国の補正予算の方針が定まらず、一兆円の地方創生臨時交付金の交付額すら見込みにくい中、目の前の対応に追われながらもスピード感ある対応を頂いていることは、県民からも一定の評価がなされているものと思います。また、豪雨災害の対応により、二年前に二百二十七億円あった本県の財政調整基金残高は当初予算編成時点で三十三億円まで減少しており、さらに、このたびの補正予算により三億円余りとほぼ底をつき、将来的な不安は一層増すこととなりましたが、こうした状況下にあっても、財源確保に向けた国との責任論に終始することなく、思い切った対応を取られたことは、何としてもこの状況を早期に打開したいという知事の強い決意の表れでもあると感じています。
感染症の影響は長期化を前提に捉え、コロナショックによる大幅な税収減の中でいかなる財政運営を行っていくのか、県民の付託に責任を持って応えていかなければなりません。また、収束の見通しが立ったとしても、その後の回復を図っていくためには、巨額な財政支出を行い、新たな対策を講じていく備えも必要となります。新型コロナウイルスを撲滅し、リーマンショック以上の大恐慌と言われる非常事態を打開していくためには、知事の強いリーダーシップが求められます。
そこで、このたびの補正予算について、どのような現状認識のもとに編成し、各政策をどのように推し進めていくのか、知事の決意をお伺いいたします。
また、刻々と変化する状況に対応した施策を迅速に講じていくためには、リソースの確保が求められますが、この非常事態においては、例えば、当初予算事業のプライオリティーの整理による見直し、人員配置や組織の見直しといった抜本的な方策による選択と集中を一刻も早く図っていく必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
質疑の第二は、医療提供体制の確保等について、二点お伺いいたします。
まず初めに、医療現場の現状と課題等についてであります。
今、医療崩壊を防ぐことが最優先の課題であります。埼玉県では病床が逼迫し、自宅待機中の方が死亡する例が相次ぎ、また、各地では院内感染が発生し、本県では、感染症指定医療機関の看護師の感染が確認されるなど、医療崩壊の危機に直面いたしています。
県民の健康と命を支える地域医療を守るためには、病床の確保に加え、院内感染の防止対策が急務であります。病床の確保に向けては、入院可能な病床数を百七十五床から二百七十床に増やすとともに、軽症者をホテルで療養するよう取り組まれていますが、先行する自治体の例では、ホテルの閉鎖環境は敬遠され、ホテル療養が進んでいない状況にあるとも聞いています。また、感染を拡大させないためには、感染者の早期発見が極めて重要であることから、保健所設置市との連携のもと、検査体制を強化し、積極的な疫学調査を行うとともに、迅速な感染者情報の発信が強く求められます。
今、医療現場からは、マスクなどの防護具が十分に与えられていないといった悲痛な声が後を絶ちません。
そこで、本県の地域医療を守るため、検査医療体制、医療現場における感染防止対策について現状と課題、この補正予算による対策と今後の見通しについて具体的にお伺いいたします。
次に、メンタルヘルス対策等についてお伺いいたします。
海外では、理性を失った人々が暴動を起こすなど、安心な暮らしが脅かされる事件が数多く報じられています。国内に目を向けると、表面的には秩序が保たれているように見えますが、実際には感染者や医療関係者、その家族が差別を受ける事案が後を絶たず、事態は日増しに深刻化してきているように感じます。いわれなき人権侵害は断じて許されるものではありません。
こうした事態は疫学調査に支障を来すばかりでなく、医療従事者の確保ができず、医療崩壊を招くおそれがあります。知事も他県に先んじて偏見や差別が広がらないよう繰り返し訴えていますが、今後感染された方が復帰されるときを含め、寄り添った心のケアを行える体制を構築していくことは、まさに行政の使命であると考えます。
休業等による減収、学校の長期休業や外出自粛による社会活動の減少等により、今後さらに県民の方々の抱えるストレスも強くなっていくことが予測される中、これらに伴う家庭内DVや児童虐待の増加も懸念されるところであります。
そこで、感染症を背景に広がる偏見と差別の撲滅、児童虐待等の防止に向けた対策、不幸にも被害に遭った方々のメンタルヘルスケアについて、それぞれどのように取り組むのか、知事の御所見をお伺いいたします。
質疑の第三は、雇用の維持に向けた取組についてお伺いいたします。
このたび県は、感染拡大につながるおそれのある施設の事業者に対して、四月二十二日から五月六日まで休業要請を行いました。外出自粛が続き、経営が非常に苦しい状況である中、全面的な協力を頂いている事業者の皆様に対しまして、心より感謝を申し上げますとともに、その実情や胸の内をお察しし、責任を全うしていかなければならないと改めて強く感じています。
さて、このたびの感染拡大防止協力支援金については、雇用調整助成金を利用することという支給条件をめぐり、少なからず県民の間に混乱を生じさせたことは事実でありますが、私は休業要請への協力に対する支援金という性質上、仕組みをシンプルにし、速やかに、そして多くの方に支給することが重要であるとの点から、雇用調整助成金の利用を支給条件から外したことを評価いたします。まずは、この支援金が速やかに、そして隅々までしっかりと届けられますよう、格段の配慮を持って取り組んでいただきますようお願い申し上げます。
一方で、私が問題だと思うのは、県は支援金の支給条件として雇用の維持に最大限努力することとうたいながらも、結局、事業者は何をすればいいのかということが明確に示されていない点であります。雇用の維持と聞いて、労働基準法に詳しくない事業者の中には、休業期間中の賃金を全額払わなければならないと考える方や、賃金全額は払えないが、とりあえず手持ちの資金から少額を支払い、従業員に報いたいと考える方もいるかもしれません。中には解雇しなければそれでよいと、従業員をほったらかしにするケースもあるかもしれません。
この点について、労働基準法第二十六条では、休業手当の支払いについて定められており、実は、休業期間中の雇用の維持とはまさに休業手当を支払うことにほかならず、これは雇用調整助成金の支給を受けるための必須条件ともなります。
そもそも休業要請に対する協力と雇用の維持とは全く別次元の問題であり、本来であれば、要請に基づく休業とはいかなる性質のものであるのか、端的に言えば、休業手当の支払い義務があるのかないのかといった点をもっと深掘りし、県としての明確な方向性を示すことが先決だったのではないでしょうか。そして、その方向性に沿って休業手当の必要となる業種とそうでない業種とにリスト分けし、休業手当の支払いが不要と判断した業種に対しても、雇用調整助成金の申請に向けた県の支援を約束した上で休業手当の支払いを要請することで、全業種について、休業手当の支払いによる雇用の維持と、その後の雇用調整助成金の申請へと結びつけていくプロセスをはっきりと示せたのではないでしょうか。
ぜひ今後の取組に組み入れていただきたいと思いますが、一方で、残念ながらその指針となる国の見解は混迷を極め、結局、今般の新型コロナウイルスの影響による休業要請に基づく休業が不可抗力に該当するかどうかを国は示さず、結果、休業手当の支払いをめぐり、特に体力のない小規模な事業者の皆さんは大変苦慮されているのが実態であります。私は、このような非常時において休業要請だけして肝心なところは判断せず、後に助成金を申請できるような、ある程度の規模の事業者だけ救えばよいとする国の無責任な対応に強い憤りを感じています。国に対して明確な基準を早急に示すよう働きかけていただくことを強く要望いたします。
一方、よくも悪くも認知度が上がった雇用調整助成金は、制度自体が複雑で、また、度々制度改正がなされ、ほとんどの場合、社会保険労務士が代行しているのが実態でありますが、今般の状況から必要とされる事業者の皆様には、ぜひ今回、また、今後においても利用していただきたいと思っています。
以上のように、一つ一つを見れば課題がないわけではありませんが、ルールをしっかりと固め、雇用の維持を前提とした支援金の支給、そしてその後の雇用調整助成金への連結という一連の流れが現場でスムーズに運用されれば、逆に大きな効果も期待できるスキームだと考えます。ぜひとも、事業者の皆様に生き延びる道があるという一筋の光を実感してもらえる、そんな全体像をしっかりと描き、制度運用をしていただきたいと強く願っています。
そこで、まずは休業を行う事業者が従業員の雇用を図りつつ、その後の雇用調整助成金にも確実につなげるためには、休業手当の支払いの啓発が大変重要であると考えますが、県の認識と取組についてお伺いいたします。
さらに、休業から支援金の受給、雇用調整助成金の申請へと一連の流れを支援することが重要であり、雇用調整助成金の利用促進も併せて制度の周知は当然のことながら、国や経済団体等との連携による相談体制の強化、申請時における社会保険労務士会への協力要請とそのために必要な支援策などを講じる必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
質疑の最後は、県民に伝わる広報の在り方についてお伺いいたします。
感染患者は日々増加し、状況は刻々と変化していますが、県民が様々な情報を得るために、まず頼りにするのは県のホームページとなります。
一方で、今回のような命に直結する情報については、小さな子供から高齢者まで誰もがひとしく共有し、安心感を得たいと思うのは当然のことであり、そのことが成立しなければ、県の進める施策や協力要請に対する理解も進まないものと考えます。特に、感染の疑いがある場合に取るべき行動、保健所に電話がつながらないときの対応、支援金の支給要件、資金繰りや生活支援などは関心の強い事項であり、パソコンを使いこなせない子供たちや高齢者に対しても、こうした情報がひとしく届けられることは大変重要であると考えます。
外出自粛要請に伴い、自宅でテレビを見る機会が増えていますが、例えば、テレビCMを作成しテレビ局とタイアップした情報提供も併せて実施できれば、迅速かつ全世代に対して幅広く情報発信できるのではないでしょうか。
そこで、情報を工夫して分かりやすく発信するとともに、報道機関と連携を図り、CMを作成するなど、情報発信を積極的に行うことについて知事の御所見をお伺いいたします。
質疑は以上となりますけれども、戦力の逐次投入は負け戦と言われます。刻一刻と変化する事態に迅速に対応するためには、間違いを恐れない、思い切った大胆な対応を取る勇気が強く求められます。私自身、今後とも、新型コロナウイルスの収束、その後の回復に向け、チャレンジ精神を常に持って取り組んでいくことを決意するとともに、知事をはじめ、執行部の皆様がさらに強いリーダーシップを発揮くださいますよう御期待申し上げまして、質問を終わります。御清聴、誠にありがとうございました。
