令和元年12月定例会(第3日)本会議一般質問

三好良治君 皆さん、こんにちは。自民議連、福山市選出の三好良治でございます。今次定例会におきまして質問の機会をお与えいただき、中本隆志議長を初め、先輩、同僚議員の皆様に心より感謝を申し上げます。
 まずは、ことし五月一日、御譲位により第百二十六代新帝に御即位になられました新天皇陛下、皇后陛下に対しまして心から祝意を表します。改元に当たりましては、明治という時代もあったのだから良治という時代もあり得ると、実はひそかに期待もしていましたが、結果は令和ということでありました。令和に込められた、寄り添い、文化を咲かせるという思いは、少子化、人口減少、たび重なる災害といった現況の中で、私たちが本当に大切にしていかなければならない心だと思います。
 きょうも妻がただひとり、私に寄り添ってくれています。私自身も寄り添う気持ちを大切にして、引き続き現場の声を精いっぱい伝えていくことを改めて決意して、早速質問に入らせていただきます。
 質問の第一は、県の今後のあり方についてお伺いいたします。
 来年七月、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック競技大会が始まります。大会の成功を心からお祈りいたしますが、一方で、ここに至るまでさまざまな問題が露呈し、直近では、マラソンと競歩の会場が札幌市に移されるとの発表があり、物議を醸したところであります。
 東京都と国の関係のもつれがさまざまに報道される中、突然札幌市の名前が出てきて、話自体もよくわかりませんでしたし、それ以上に、国と都と市の間の役割分担や権限が、いかに複雑であるかが改めて浮き彫りとなり、私にはこれが今後の国の形を暗示しているように感じられてなりませんでした。特に、国と基礎自治体との中間にある県のあり方については、大変複雑になってくるのではないでしょうか。
 これまでも、権限移譲を伴う道州制の議論から、地方創生に向けた国の機関の地方移転に話がすりかわり、地方分権一括法により真の地方分権が訪れると期待したものの、結局、税源移譲はほとんどなされず、その都度、翻弄されてきたような気になってしまいます。日本全体での人口減少が避けられない中で、令和という新しい時代を迎えた今こそ、具体的な国のありようを新たに描くべき節目なのではないでしょうか。
 私も初当選させていただいたころ、まさにこうした議論の真っただ中であり、初代経営戦略審議官であられた今の田邉副知事が、国からの権限移譲に向けた思いについて、かなり体育会系な乗りで答弁され、その勢いに圧倒されたことをよく覚えています。その後、残念なことに田邉審議官は退職され、広島版地方分権型道州制も実現には至っていませんが、幸いなことに、再度、副知事として戻ってこられました。引き続き、リーダーシップを発揮され、県政運営を担っていただきますよう御期待申し上げます。
 そこで、将来の日本全体のあり方を思い描いた上で、国、都道府県、市町村の将来像を展望するに当たり、県の今後のあり方はどうあるべきか、その認識と、今後どう取り組んでいかれるのか、まさに県のかじ取り役である知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第二は、欲張りなライフスタイルの一環としての人生百年時代に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 人生百年時代と言われる超長寿社会の新しいロールモデルを構築する必要性がいよいよ現実味を帯びてくる中、昨年六月、国の人生百年時代構想会議において、基本構想が取りまとめられました。
 私は、人生百年時代の到来は、厳しいだけでなく、夢のあることと捉え、発想の転換やタブーへの挑戦を前提に、おもしろみのある議論が交わされることを期待しています。
 例えば、リカレント教育の必要性や仕組みづくりに係る構想会議での議論は、定年後にお金に余裕があることが前提となっており、人生の後半で一花咲かせたいと思いながらも経済的余裕がない層に向けて、新たに教育ローンを組んで学校に通い、就職や起業するといったモデルについては、何も議論されていません。実際に、インターネットで、定年後、教育ローンと検索すると出てくるのは、孫の教育ローンの保証人の紹介ばかりで、高齢者がみずから教育ローンを借りるといった発想自体、タブーとなっているのではないでしょうか。
 また、県が進めるこいのわプロジェクトも二十以上であれば特に制限されていませんが、こいのわカフェの参加の記入フォーマットは、ハートマークが随所に散りばめられた非常にかわいいつくりとなっており、シニア世代の登録を無言で拒絶しているかのようにも感じられます。シニア版こいのわプロジェクトも同時に立ち上げるのも楽しいかもしれません。
 さらに、高齢者の再就職が大変重要な鍵となります。県でも平成二十九年度の社会人経験者採用試験より年齢要件を撤廃され、今年度は五十代の方を二名採用されていますが、定年が六十歳であるため、頭打ち感があります。定年年齢を引き上げ、能力のある方は六十代、七十代でも県庁職員として社会人採用できる仕組みをつくっていくことで、民間企業の取り組みを牽引できるのではないでしょうか。
 そこで、県の目指す欲張りなライフスタイルの実現をさらに奥行きの深いものにするためにも、例えば、人生百年時代を生きていく上で、年齢別ステージでどんなチャレンジが可能なのか取りまとめ、モデルプランを示すなど、人生百年時代に向けた県としての基本認識と今後の取り組みについて御所見をお伺いいたします。
 質問の第三は、浄化槽法改正に伴う県の今後の対応についてお伺いいたします。
 本年六月、改正浄化槽法が公布され、特定既存単独処理浄化槽の除去等に係る指導・勧告等の権限や浄化槽台帳の作成、保管について、都道府県がその責任を担うことが明記され、積極的な関与が求められることとなりました。
 これまでも県では、汚水処理のあり方として、広島県汚水適正処理構想を策定し、この構想の中で、耐震性にすぐれ災害に強いといった理由から、浄化槽設置のメリットにも言及されています。しかしながら、その数値目標を見てみますと、汚水処理人口普及率のうち下水道は、平成二十四年度の七〇・五%から平成三十二年度には七五・二%へと四・七%引き上げる一方、浄化槽は一一・九%から一二・九%へと一%の引き上げにとどまっています。
 現在、構想の見直しに着手されていますが、私は、浄化槽の普及による汚水処理施設整備一〇〇%を目指して、下水道が担う地域と浄化槽が担う地域の設定を大胆に見直していく必要があると考えます。また、改正法では協議会の設置も明文化されていますが、単なる設置に終わることなく、地域や業界団体の実情にもしっかりと配慮いただき、県の積極的な対応をお願いするものであります。
 そこで、今回の法改正が本県の汚水適正処理構想にどう反映されるのか、また、数値目標の再検討や改正法に明記された県の責務をいかに達成していこうと考えておられるのか、お伺いいたします。
 あわせて、汚水適正処理構想の見直しに当たっては、下水道が担う地域と浄化槽が担う地域の設定を大胆に見直していくべきであると考えますが、県として待ちの姿勢でいくのか、攻めの姿勢で行くのか、その決意も含め、御所見をお伺いいたします。
 質問の第四は、幼児教育無償化による課題と今後の対応についてお伺いいたします。
 少子化対策の重要施策である幼児教育無償化が、いよいよこの十月からスタートいたしました。そのベースとなる子ども・子育て支援新制度は、保育所や幼稚園、認定こども園等を利用する場合に給付が受けられるというものですが、制度自体が大変複雑で、既に利用者からも戸惑いの声を多くお聞きしています。
 施設側も大変苦労されており、特に私立幼稚園では、新制度に移行しない場合も無償化による給付を受けるため、これまで関与のなかった市町が窓口となり、各市町のルールに従い対応しなければならず、幼児が広域から通う場合などは大変複雑な事務処理を余儀なくされています。
 例えば、無償化分の還元方法では、利用者が直接市町から受領する償還払い方式と、園が市町から受領し、実費との差額を利用者に求める法定代理受領方式が認められていますが、各市町の対応はばらばらで、同一の市町でも、保育料と預かり保育の利用料で支払い方法が異なる場合もあります。そのほかにも現場からは、副食費の補助を行う市町と行わない市町があるなど、利用者が強い不公平感を抱いているとの指摘や、提出書類のフォーマットもばらばらであるなど、問題点を多く伺っており、私立幼稚園にあっては、事務負担の倍増により事務加算が必要との声も上がり始めています。
 県においては、安心保育推進課を設け迅速に対応いただいておりますが、こうした実情をしっかりと把握し、ぜひとも積極的な対応をとっていただきたいと思います。
 そこで、こうした現状をどう認識されているのか、また、県内全ての保護者に対し、無償化の恩恵が公平に行き渡ることが強く求められる中で、市町共通の取り扱いとなるよう、県としてどのように調整機能を発揮されていこうと考えているのか、事務加算の要望に対する認識も含め、御所見をお伺いいたします。
 質問の第五は、本県での子供の医療費助成の拡充要望に対する議論の進め方についてお伺いいたします。
 我が国の子供の医療費の自己負担割合については、二〇〇八年四月より、従来三歳未満の乳幼児のみに適用されてきた二割負担が就学前の子供にも拡大されるようになり、本県では、さらに入院について月十四日間、通院についても月四日間は定額五百円の負担で済むよう助成制度の拡大を図ってきたところです。
 そうした中、県議会に対して、平成二十九年に子供医療費助成制度の拡充を求める請願が出され、一層の制度拡大について議論が交わされたところですが、結果的に任期満了に伴い審査未了となったと承知いたしています。私は、こうした議論を行うに当たっては、請願理由に見受けられるような、他県に歩調を合わせるか否かといった議論に終始するのではなく、導入することで何を得られるのか、導入しないことでどんなデメリットがあるのか、また、長期的なデータ分析により県の社会保障制度全体にどんな影響があるのかといった点に論点を置き、ゼロベースで考え、議論できる環境を整備していくことが重視されるべきであると考えます。
 こうした点については、既に日本医療政策機構が子供の医療費助成に関する意見書の中で、評判がよいということ以外に、その政策効果が検証不十分か、または限定的であるとすれば、子供医療費助成、とりわけ医療費無償化のさらなる拡大は行うべきではないと警鐘を鳴らしています。
 現在、こうした研究も数多く行われてきており、エビデンスも徐々に積み重ねられてきていると伺っています。これらの結果をもとに、政策効果が十分検証されることが大変重要であると考えます。
 そこで、今後の本県における子供の医療費助成制度のあり方を議論するに当たり、他県の制度との整合性といった安易な議論に終始することなく、生涯医療費の増減、子供の健康増進、子育て世帯の経済的負担、住民満足度のほか、医療費助成以外の他の選択肢による施策効果など、県としてもあらゆる視点からの十分な調査・分析・検討を行う必要があると考えますが、現在の取り組み状況も含め、御所見をお伺いいたします。
 質問の第六は、小規模事業者支援対策についてお伺いいたします。
 本年五月、IT化による市場環境の変化や多発する自然災害による事業継続リスクなど、小規模事業者を取り巻く最近の情勢を踏まえ、小規模事業者支援法が改正されました。その中で、商工会等が作成する経営発達支援計画への都道府県と市町村の関与が新たに盛り込まれるとともに、事業継続力強化支援計画への都道府県の認定も追加されました。また、こうした仕組みに実効性を持たせるため、一定の講習を修了した法定経営指導員がこれらの計画作成から実施段階まで関与することとなり、地方交付税の算定基礎にも加えられることとなっています。小規模事業者の意欲ある取り組みを最大限に引き出していくためには、半世紀以上にわたり指導・助言を行ってきた商工会等を県としてもしっかりとバックアップすると同時に、地域の実情に応じた支援体制の柔軟な見直しが求められているものと考えます。
 また、現場の声として、小規模事業者の財務分析や経営指導等を行う記帳専任職員は、退職不補充ルールのもと、記帳指導員への振りかえを余儀なくされ、年々減少していると聞きます。家族中心の経営形態が多い小規模事業者にとって、経理担当者や労務担当者を新たに雇用したり、税理士や社会保険労務士など専門家に委託する経費の捻出は非常に厳しく、結果、こうした付随業務も、みずから行わなければなりません。こうした部分を親切丁寧に指導するのが記帳専任職員であり、小規模事業者が商工会に入会する大きなメリットの一つとも言え、会員数の減少傾向に歯どめをかけるためにも、こうした現場での基礎的なサービスがおろそかになってはいけないと考えます。
 ついては、小規模事業者を取り巻く最近の環境変化や国の新たな動きなどを踏まえ、本県として、疲弊感の強い地域経済の心強い味方である商工会等に対し、法定経営指導員の配置や記帳専任職員の退職不補充制度の見直しなど、組織体制の一層の強化を図るべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 質問の第七は、働き方改革に取り組む県内企業への支援についてお伺いいたします。
 本年四月に働き方改革関連法の一部が施行され、有給休暇を年間五日以上取得させる義務が事業主に課されるなど、実際の運用も始まりました。来年四月からは時間外労働の上限規制が中小企業にも適用され、同一労働同一賃金を含む法改正等が順次行われるなど、働き方改革は重要な経営課題の一つとして実感され始めるものと考えます。
 この働き方改革をより実効性のあるものとするため、国では、多くの助成金を創設し、働き方改革に真剣に取り組む事業主の大変力強い存在となっています。本年度で言えば、三十を超えるメニューが用意されており、計画策定や就業規則の変更など、現行ルールの見直し等を申請し、認定後に、各メニューが定める期間中か期間終了時に計画と実態が合致していれば、その結果に応じて助成金が支給されます。しかし、助成金は原則、支給要件該当後の後払いであることから、まずはシステムや機材を導入し、教育訓練の実施や雇い入れを行うなど、自力で改革に臨まなければならず、実際に支給されるまで長いものでは三年もの間、不安定な状態とならざるを得ません。
 こうした働き方改革に真剣に取り組む事業主のモチベーションをさらに高められるよう、県としても何らかの支援を行っていくことは、大変意義のあることではないでしょうか。
 そこで、私は、県としても、国の助成金の計画認定等を条件とする独自の助成金を創設してはどうかと考えます。一例として、まさに来年四月に向けてさらに関心の高まりが期待される時間外労働等上限設定に対する助成金の支給を受けるためには、その前提条件として、労働時間の管理について、違法な状態にあることが一つの要件となりますが、逆に、対象とならない、適法な状態からさらなる労働時間の改善に取り組みたいといった場合にも、県が独自に助成金を支給すれば、国の制度のすき間をカバーでき、真に働き方改革に取り組む企業の立場に立った制度となるものと考えます。実際に東京都など、国の助成金と重複しながらも独自の助成金制度を運用している実例もあると承知しています。
 また、その財源についても、雇用の拡大等を要件とする設備投資に対する助成金一本やりから、雇用環境の整備により生産性の向上を目指す助成金を加えた二本柱にシフトしていくことで確保できるものと考えます。
 さらに、県の預託融資制度では、働き方改革等を促進するためのメニューの対象要件は七つのみであり、国の助成金制度と比べると、もう少し充実すべきではないでしょうか。昨年度の利用は二件のみと伺っており、国の助成金制度とリンクした使いやすい制度設計により、中小企業のニーズにも合致させることで、利用促進にもつながるものと考えます。
 そこで、県内企業における働き方改革の旗振り役を担う立場から、県独自の助成金制度の創設や預託融資制度のメニュー拡充により、働き方改革に真剣に取り組む事業主を支援してはどうかと考えますが、知事の認識と今後の展開についてお伺いいたします。
 質問の第八は、高齢者の免許更新に関する課題認識と今後の対応についてお伺いいたします。
 近年、高齢者ドライバーの重大交通事故が相次ぐ中、広島県警としても、先進安全技術を搭載した安全運転サポート車の普及活動を行うなど、効果的な取り組みを行っていただいており、今後一層、積極的な対応をお願いするものであります。
 加えて大切なのが、高齢者の運転免許更新時における適正な認知機能検査や高齢者講習の確保であると考えます。先日いただいた相談では、高齢者講習の受講待ちのため、免許の有効期限に間に合いそうになく、何とかしてほしいとのお叱りがありました。例えば、三時間コースの高齢者講習では、受講までの平均待ち日数が五十九日、中には二百日以上も待たなければ受講できない事例もあったとのことです。
 高齢者の運転免許の更新では、認知機能検査や高齢者講習の実施に当たり、県警察職員や自動車学校職員の負担も大きくなり、適正な認知機能検査や高齢者講習の実施に影響を及ぼすのではないかと危惧しています。
 そこで、今後さらに増加する高齢者の免許更新について、高齢者が余裕を持って更新を行えるよう、また、適正な認知機能検査や高齢者講習を実施できるようにするため、どう取り組んでいかれるのか、警察本部長にお伺いいたします。
 次に、広島高速五号線二葉山トンネルのシールド掘削工事において、公社とJVの間で締結された当初契約が双方の認識の違いにより約八十七億円の増額で合意する事態となったことを受けて、公共調達のあり方における基本の倫理観についてお伺いいたします。
 先日の決算特別委員会の総括審査で、我が会派の森川議員から、これまでの県が実施する大型事業において、巨額な投資を行い、その後、さらに大規模な増額変更が発生した多くの事案を踏まえ、当初契約が余りにもずさんであることについて、実態の検証と契約のあり方を見直す必要性についての質問がありました。これに対して知事は、技術交渉の場で不適切な交渉があったとされるこのたびの事態を踏まえ、技術提案を求めるような契約においては、公正かつ透明性を確保する対応を検討し、改善に努めるとの認識を示され、建設工事以外の県の契約についても、課題の有無とその改善策について検討する必要がある旨、答弁されました。
 振り返って、公共調達のあらゆる事象を考えますと、やはり、そのあり方は抜本的に見直すべきであると思います。例えば、高速五号線に限らず、県庁内に、安易に変更契約が許される認識の甘さ、それゆえに積算が甘くても許される風潮があるのではないでしょうか。あるいは、契約所属の御都合主義や経験則によってのみ、安易に随意契約が選択される実態があるのではないでしょうか。また、他局で不適切な事案が生じたときに、それを、他山の石とすることなく、対岸の火事のように取り扱ってきた実態もあるのではないでしょうか。
 会計管理者は、会計事務の適正な執行を確保するための内部牽制の仕組みとして、知事の補助機関でありながら、職務上独立した機関であります。財政状況が厳しい中、貴重な公金が適正に執行されているか、根拠となる負担行為が適正に行われているかの内部牽制を働かせる必要があります。
 会計管理者は、契約規則等のルールを示していますが、実際の契約事務は事業局が運用し、建設工事では、土木建築局が入札契約制度やその運用等を担っています。こうした運用体制に課題があるのではないでしょうか。効率化の観点から、各局に契約事務や権限を分担させるのであれば、ルールが遵守され不適切な事案が生じない体制を整えることが、ガバナンスを考える上での基本です。
 そこで、会計管理者が内部牽制機能を発揮し、建設工事を含めた契約に対するチェックを行うなど、本来の役割を果たすような仕組みづくりを検討する必要があると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第十は、福山市における道路整備についてお伺いいたします。
 ことしの二月に、知事は鞆町の住民説明会に出席し、山側トンネルの整備など鞆町のまちづくりについて、住民と直接意見交換をされました。その後、県は山側トンネルの調査設計に着手し、十月に開催した説明会では、具体的なバイパスルートを示されました。説明会に参加した住民からは、県の案で進めてほしいとの意見が大勢を占めたと伺っています。こうした県の取り組みについて高く評価するとともに、山側トンネルのできるだけ早い整備をお願いするものであります。
 さて、このトンネルの整備により、これまで困難であった大型バスなどの通行が可能となり、しまなみ海道や山陽自動車道から一般国道二号松永バイパスを経由して、松永、沼隈、鞆の浦、そして福山市中心部へと至る広域的な観光周遊ルートが確立し、今後、観光客の大幅な増加が期待されるところです。
 しかしながら、県道府中松永線においては、松永バイパスと接続する東大橋東詰め交差点付近がクランク形状となっていることなどから、慢性的な渋滞が発生しています。また、県道鞆松永線における柳津町慶応浜橋から金江町に至るまでの慶応浜地区は、交通量が多いにもかかわらず、幅員が狭く歩道もないため交通の隘路となっており、地域住民からもバイパスによる渋滞緩和と安全確保の必要性が強く指摘されてきました。
 これまでも、本会議で質問した際には、早期に事業が着手できるよう取り組んでいくとの答弁もいただいてきたところですが、そこで、鞆の山側トンネルの整備に係る現在の取り組み状況と今後の見通しについて、あわせて、福山市における広域的な観光周遊ルートの確立に加え、渋滞緩和や安全・安心の確保に向け、これらの道路整備についても可能な限り早急な対応が必要であると考えますが、今後の方針についてお伺いいたします。
 最後は、難聴の生徒の高校への受け入れの現状と今後の対応についてお伺いいたします。
 私自身、これまでも、難聴児教育に関し、教員の配慮や校内の設備、補聴器の補助制度の導入等について、本会議で要望や提案をしてきたところですが、いずれも迅速で温かい対応をいただき、児童、保護者も大変喜んでいます。引き続き、難聴児の教育機会の確保のため、格別の御配慮を重ねてお願いいたします。
 このように、義務教育である小中学校においては、さまざまな配慮もいただいているところですが、公立高校では、こうした特別な配慮も少ないため、特別支援学校ではなく一般の公立高校への進学は、大変高いハードルとなっています。そのため、過去何人もの難聴の生徒が他県への進学、特に受け入れ態勢の整った岡山の私立高校へ進学した実態があります。
 難聴の生徒の教育環境について、望めば切りはありませんが、最低、ロジャーやFMマイクといった教員の声を耳元で聞き取れる機器の導入支援や、聞き取れなかったところを個別に指導してもらえる配慮があれば随分と改善されます。ぜひ、こうした実態を踏まえ、前向きな対応をいただきますよう、強く要望いたします。
 そこで、県内の一般県立高校における難聴の生徒の受け入れ態勢の現状と認識並びに今後の取り組みについてお伺いいたします。
 さて、先日、難聴の生徒のお母さんから次のような話をお聞きしました。子供が希望校の一つである公立高校のオープンスクールに参加し、受け入れ態勢など個別で話をしたい旨申し入れたところ、高校側からは、第一希望であれば個別相談の実施を前向きに考えるが、第一希望でないのであれば対応はできないとの返答しかもらえなかったそうであります。個別の高校名はあえて申し上げませんが、たとえこの一例だけだとしても、こうした実態があることに、私は大変憤りを感じています。
 オープンスクールの本来の目的と意義は、決して第一希望者を囲い込むことではなく、それぞれの校風や独自性を、障害のあるなしにかかわらず、広く受験生に知ってもらう機会を提供し、進路選択の参考にしてもらうことにあると考えます。中学校と高校の間の連絡ミスで故意ではなかったかもしれませんが、こうした実態を御認識いただき、誰も置き去りにしない広島県、誰もが広島県に生まれ、育ち、住み、働いてよかったと心から思える広島県を実現するためにも、今後、ぜひ改善していただきますよう強く御要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴、まことにありがとうございました。

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